こんにちは、医療事務兼登録販売者のサトヨと申します。
こちらの記事では、登録販売者試験対策の第3章にあたる『アレルギー用薬』『鼻に用いる薬』について解説しております。
私は独学で登録販売者試験に合格いたしまして、テキスト4冊とYouTubeを使って学習しました。
大事なポイントを押さえ、スクロール形式で、みなさまの学習がはかどるよう記事をまとめましたので、宜しかったら活用していただけると幸いです。
では、解説に入らせていただきます。
【登録販売者】基礎知識:アレルギーのしくみ
アレルギーが起こるしくみ
【登録販売者】市販薬を参考とした内服アレルギー用薬
実際、どのように配合されているか市販薬の成分を見てみましょう。
注:あくまでも、どのような作用の成分が入っているのかご参考にして下さい。商品名(例:バファリンA・バファリンライトなど)によって、配合されている成分・成分量は変わります。
【レスタミン糖衣錠】
成分 | 成分名 | 成分量 |
---|---|---|
抗ヒスタミン成分 | ジフェンヒドラミン塩酸塩 | − |
【アレルギール】
成分 | 成分名 | 成分量 |
---|---|---|
抗ヒスタミン成分 | クロルフェニラミンマレイン酸塩 | − |
抗炎症成分 | グリチルリチン酸二カリウム | − |
ビタミンB6 | ピリドキシン塩酸塩 | − |
【登録販売者】内服アレルギー用薬の成分
登録販売者:抗ヒスタミン成分
肥満細胞から遊離したヒスタミンが受容体と反応するのを妨げ、ヒスタミンの働きを抑えます。
主な成分名 | 特徴(主な注意点) |
---|---|
メキタジン | 重篤な副作用としてアナフィラキシー・肝機能障害を生じることがある |
ジフェンヒドラミン | 一部が乳汁に移行して乳児に昏睡を生じることがある |
クロルフェニラミンマレイン | − |
アゼラスチン | − |
カルビノキサミン | − |
クレマスチン | − |
ケトチフェン | − |
・眼圧上昇作用があるため、緑内障の方は症状悪化を招きます
・便秘
・排尿困難
・口渇
登録販売者:抗炎症成分
皮膚や鼻粘膜の炎症を和らげます。
成分名 |
---|
グリチルリチン酸二カリウム |
トラネキサム酸 |
登録販売者:アドレナリン作動成分
交感神経系を刺激して鼻粘膜の血管を収縮させることにより、鼻粘膜の充血・腫れを和らげます。
主な成分名 | 特徴(主な注意点) |
---|---|
メチルエフェドリン | 痒みを鎮める効果もある |
プソイドエフェドリン | 中枢神経系に対する作用が強い |
・長期連用によって、薬物依存につながるので注意が必要
・心臓病
・高血圧
・糖尿病
・甲状腺機能障害
・排尿困難
登録販売者:抗コリン成分
副交感神経の働きを抑えることにより、鼻汁やくしゃみを抑えます。
・中枢抑制作用があるため、眠くなります(運転危険)
・散瞳による目のかすみ・異常なまぶしさ(運転危険)
・眼圧上昇作用があるため、緑内障の方は症状悪化を招きます
・便秘
・排尿困難
・心臓病の方
・前立腺肥大の方
【登録販売者】鼻に用いる薬(スプレー式鼻炎用点鼻薬)
登録販売者:代表的な鼻疾患
アレルギー性鼻炎 | ハウスダストや花粉等のアレルゲンに対する過敏反応により引き起こされる鼻粘膜の炎症 花粉が原因で生じるものは花粉症と呼ばれる |
副鼻腔炎 | 鼻粘膜の炎症が副鼻腔にも及んだもので、慢性のものは蓄膿症を呼ばれる |
急性鼻炎 | 鼻腔に付着したウイルスや細菌によって生じる鼻粘膜の炎症 かぜの随伴症状として現れる |
登録販売者:鼻炎用点鼻薬
鼻腔内に適用される外用液剤で、鼻腔内における局所的な作用を目的としています。成分が鼻粘膜を通っている血管から吸収されて循環血液中に入りやすく、全身的な影響を生じることがあります。
【登録販売者】市販薬を参考とした鼻に用いる薬
実際、どのように配合されているか市販薬の成分を見てみましょう。
注:あくまでも、どのような作用の成分が入っているのかご参考にして下さい。商品名(例:バファリンA・バファリンライトなど)によって、配合されている成分・成分量は変わります。
【カイゲン点鼻薬】
成分 | 成分名 | 成分量 |
---|---|---|
アドレナリン作動成分 | ナファゾリン塩酸塩 | − |
抗ヒスタミン成分 | クロルフェニラミンマレイン酸塩 | − |
殺菌消毒成分 | ベンゼトニウム塩化物 | − |
【ナザール】
成分 | 成分名 | 成分量 |
---|---|---|
アドレナリン作動成分 | ナファゾリン塩酸塩 | − |
抗ヒスタミン成分 | クロルフェニラミンマレイン酸塩 | − |
殺菌消毒成分 | ベンザルコニウム塩化物 | − |
【登録販売者】鼻に用いる薬の6つの成分
登録販売者:①アドレナリン作動成分
交感神経系を刺激して鼻粘膜を通っている血管を収縮させることにより、鼻粘膜の充血や腫れを和らげます。
主な成分名 |
---|
ナファゾリン塩酸塩 |
フェニレフリン塩酸塩 |
テトラヒドロゾリン塩酸塩 |
⚪︎⚪︎リンと成分についていたら、アドレナリン作動成分です。
過度に使用すると鼻粘膜の血管が反応しなくなり、逆に血管が拡張して、二次充血を招き、鼻づまりがひどくなります。
試験で問われますので、アドレナリン作動成分は二次充血を起こすと覚えてくださいね。
登録販売者:②抗ヒスタミン成分
ヒスタミン(体を守る防御反応物質)の働きを抑えることにより、くしゃみ・鼻水症状を和らげます。
主な成分名 |
---|
クロルフェニラミンマレイン |
ケトチフェン |
登録販売者:③抗アレルギー成分
ヒスタミンの遊離を抑え、アレルギー性の鼻炎や副鼻腔炎の鼻症状を緩和します。
成分名 | 特徴 |
---|---|
クロモグリク酸ナトリウム | 抗ヒスタミン成分と組み合わせて配合される アレルギー性でない鼻炎・副鼻腔炎には無効 |
抗ヒスタミン成分は、ヒスタミンが受容体にくっつくのを防ぎますが、抗アレルギー成分は、ヒスタミンが遊離するのを抑えるんですね。
登録販売者:④局所麻酔成分
鼻粘膜の過敏性や痛み・かゆみを抑えます。
主な成分名 |
---|
リドカイン |
登録販売者:⑤殺菌消毒成分
鼻粘膜を清潔に保ち、細菌により二次感染を防止します。
主な成分名 |
---|
ベンザルコニウム塩化物 |
ベンゼトニウム塩化物 |
セチルピリジニウム塩化物 |
私は『塩化物』=ある元素が塩素と結びついてできた化合物と知り、塩素はお掃除に使う!殺菌消毒成分だ!!覚えました。
登録販売者:⑥抗炎症成分
鼻粘膜の炎症を和らげます。
主な成分名 |
---|
グリチルリチン酸二カリウム |
【登録販売者】アレルギー用薬・鼻に用いる薬についてのまとめ
アレルギーが起こるしくみは、アレルゲンに対しての過敏反応によるものでした。体を守ろうとヒスタミンが活躍し、異物を追い出そうと鼻水・くしゃみ等症状が起こります。体にとって大切な働きですが、過剰に反応が起こるとかえって体はつらくなってしまいます。そこで、ヒスタミンを受容体からブロックする抗ヒスタミン成分を配合するお薬を用います。抗ヒスタミン成分につづき、鼻血管を収縮させるアドレナリン作動成分、鼻の過敏性や痛み・かゆみを抑える局所麻酔成分、鼻粘膜を清潔に保つ殺菌消毒成分・炎症を和らげる抗炎症成分が配合され、鼻に用いる薬として活躍します。
どんな成分が配合されているのか分からなくなったときは、症状からどんな作用を起こせば症状が軽くなるのか想像してみるのもいいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。本日も学習、お疲れ様でした。