こんにちは、医療事務兼登録販売者のサトヨと申します。
こちらの記事では、登録販売者試験対策の第3章にあたる『眼科用薬』について解説しております。
私は独学で登録販売者試験に合格いたしまして、テキスト4冊とYouTubeを使って学習しました。
大事なポイントを押さえ、スクロール形式で、みなさまの学習がはかどるよう記事をまとめましたので、宜しかったら活用していただけると幸いです。
では、解説に入らせていただきます。
【登録販売者】眼科用薬とは結膜炎に適用する外用薬
一般用医薬品の眼科用薬には、点眼薬・洗眼薬・コンタクトレンズ装着液があります。
目の疲れやかすみ、痒みの症状を緩和します。
【登録販売者】眼科用薬の種類と働き
一般用医薬品の点眼薬は、人工涙液・一般点眼薬・アレルギー用点眼薬・抗菌性点眼薬に大別されます。
結膜嚢に使用するため、通常、無菌的に製造されています。
登録販売者:点眼薬の分類と特徴
分類 | 特徴 |
---|---|
人工涙液 | 涙液成分を補う |
一般点眼薬 | 目の疲れや痒み、結膜充血等の症状を抑える |
アレルギー用点眼薬 | 花粉やハウスダストなどのアレルゲンによる目のアレルギー症状を緩和する |
抗菌性点眼薬 | 抗菌成分が配合されいて、結膜炎やものもらいに用いられる |
点眼方法に関する注意事項
- 点眼の際に容器の先端が、まぶた(眼瞼)や、まつげに触れると、雑菌が薬液に混入していまい汚染を生じてしまう
- 点眼後は、数秒間はまぶたを閉じて、薬液を結膜炎嚢内に行き渡らせるようし、目頭を軽く押さえると薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐことができる
- 他の人との共用は避ける
- 容器が開封されてから長期間経過しているものは使用を避ける
- 一度に何度も点眼しても効果が増すわけではなく、かえって鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる
- コンタクトレンズを装着しながらの点眼は、添付文書で使用可能と記載されていない限り行ってはいけない
1滴の薬液量は約50μℓのに対して、結膜嚢の容積は約30μℓ程度ですので、一度に何滴点眼しても効果は増しません。
登録販売者:洗眼薬とは主に目の洗浄に使われる
目の洗浄、水泳の後・埃や汗が目に入ったときなどの眼病予防に用いられます。
涙液成分のほか、抗炎症成分や抗ヒスタミン成分等が配合されています。
登録販売者:コンタクトレンズ装着液はコンタクトが目になじみやすいように使用
コンタクト装着時に、コンタクトに塗布し、目を傷つけないよう、コンタクトが目になじみやすくします。
あらかじめ定められた範囲内の成分のみを含む等の基準に当てはまる製品については、医薬部外品として認められています。
【登録販売者】市販薬を参考にした点眼用薬の成分表
実際、どのように配合されているか市販薬の成分を見てみましょう。
注:あくまでも、どのような作用の成分が入っているのかご参考にして下さい。商品名(例:バファリンA・バファリンライトなど)によって、配合されている成分・成分量は変わります。
【サンテ点眼液】
成分 | 成分名 | 成分量 |
---|---|---|
目の調節機能改善成分 | ネオスチグミンメチル硫酸塩 | − |
抗炎症成分 | イプシロン-アミノカプロン酸 | − |
抗ヒスタミン成分 | クロルフェニラミンマレイン酸塩 | − |
ビタミン成分 | プロビタミンB5 | − |
ビタミン成分 | ビタミンB6 | − |
ビタミン成分 | 天然型ビタミンE | − |
【スマイル40】
成分 | 成分名 | 成分量 |
---|---|---|
目の調節機能改善成分 | ネオスチグミンメチル硫酸塩 | − |
アドレナリン作動成分 | 塩酸テトラヒドロゾリン | − |
抗ヒスタミン成分 | クロルフェニラミンマレイン酸塩 | − |
ビタミン成分 | ビタミンA | − |
ビタミン成分 | ビタミンE | − |
ビタミン成分 | ビタミンB6 | − |
アミノ酸成分 | L-アスパラギン酸カリウム | − |
【登録販売者】点眼用薬の成分は大きく6つ
登録販売者:①目の調節機能を改善する配合成分
目を酷使すると、コリンエステラーゼの働きが活発になり、目の疲れ・かすみといった症状が生じます。
ネオスチグミンは、コリンエステラーぜの働きを抑え、毛様体に作用して目の調節機能に関与しているアセチルコリンを助けます。
成分名 |
---|
ネオスチグミン |
ネオスチグミンは、眼科用薬でしか登場しない成分です。
登録販売者:②目の充血・炎症を抑える成分
アドレナリン作動成分
結膜を通っている血管を収縮させる
主な成分名 |
---|
ナファゾリン |
エフェドリン |
テトラヒドロゾリン |
・連用や頻回に使用すると異常なまぶしさを感じたり、かえって充血を招く恐れがあります
・長引く目の充血は、重大な疾患の可能性もあるため、5〜6日間使用しても改善されない場合は医療機関を受診する
抗炎症成分
目の炎症を抑える
主な成分名 |
---|
グリチルリチン酸二カリウム |
イプシロン-アミノカプロン酸 |
組織修復成分
眼粘膜の組織を修復する
主な成分名 |
---|
アラントイン |
アズレンスルホン酸ナトリウム |
収斂成分(収斂:引き締める)
目粘膜のタンパク質と結合して皮膚を形成し、外部の刺激から保護します
主な成分名 |
---|
硫酸亜鉛水和物 |
登録販売者:③目の乾きを改善する成分
結膜や角膜の乾燥を防ぐ
主な成分名 |
---|
コンドロイチン |
登録販売者:④目の痒みを抑える成分
成分 | 成分名 | 作用 |
---|---|---|
抗ヒスタミン成分 | ジフェンヒドラミン | ヒスタミンの働きを抑えて、目のかゆみを緩和する |
抗ヒスタミン成分 | クロルフェニラミン | ヒスタミンの働きを抑えて、目のかゆみを緩和する |
抗ヒスタミン成分 | ケトチフェン | ヒスタミンの働きを抑えて、目のかゆみを緩和する |
成分 | 成分名 | 作用 |
抗アレルギー成分 | クロモグリク酸ナトリウム | 目のアレルギー症状を緩和 アレルギー性ではない結膜炎等に対しては効果なし |
クロモグリク酸ナトリウムは、鼻に用いる薬でも登場しました。私は『クロモグ=黒いモグラ』で連想し、抗アレルギー成分は黒いモグラだ!とイメージして覚えました。
登録販売者:⑤抗菌作用を有する成分
主な成分名 | 作用 |
---|---|
スルファメトキサゾール(サルファ剤) | 細菌感染による結膜炎やものもらい、眼瞼炎などの化膿性の症状を改善 ウイルスや真菌の感染には効果なし |
ホウ酸 | 結膜炎の洗浄・消毒に用いれられる 点眼薬の添加物(防腐剤)として用いれられる |
登録販売者:⑥その他の配合成分
無機塩類
涙液の主成分はナトリウムやカリウム等の電解質であるため、ナトリウム類・カリウム類・マグネシウム類などが用いれられる
ビタミン成分
成分 | 作用 |
---|---|
ビタミンA | 視力調節等の反応を改善する |
ビタミンB2 | ビタミンB2欠乏が関与する角膜炎を改善する |
ビタミンB5(パンテノール・パントテン酸) | 目の調節機能の回復を促す |
ビタミンB6 | 目の疲れを改善する |
ビタミンB12 | 目の調節機能を助ける |
ビタミンE | 結膜充血、疲れ目等の症状を改善する |
アミノ酸成分
新陳代謝を促す
主な成分名 |
---|
アスパラギン酸 |
【登録販売者】点眼用薬の注意事項
- 発疹・かゆみ等、全身性の副作用が現れることがあります
- 医師から処方された点眼液と一般用医薬品の点眼液を併用した場合、治療中の疾患に悪影響を生じることがあるため、かならず医師に併用可能か相談する
- 一般用医薬品の点眼薬には、緑内障の症状を改善できるものはありません
【登録販売者】眼科用薬のまとめ
眼科用薬には、点眼薬・洗眼薬・コンタクトレンズ装着液と種類がありました。眼科用薬にしか出てこない目の調節機能を改善する配合成分『ネオスチグミンメチル』は、疲れ目(一般点眼薬)に対して主成分で配合されていることが多いですので、必ず覚えたい成分です。眼科用薬には、アレルギーや抗菌に対する医薬品もあり、症状によって、どのような成分が配合されているのか把握し、成分名から何の成分なのか分かるように覚えることが大事ですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。本日も学習、お疲れ様でした。